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本・雑誌 デイリー・マネタリー・アフェアーズ
本・雑誌内容 忙しい朝の時間に、コンパクトに凝縮された「金融ビジネス・ニュース」をお届けします。毎日の重要ニュースを、20年以上の日米大手金融機関勤務経験を持つ編集者の一言コメント付きで、毎朝8時30分前後に配信するメルマガです。ユニークな視点から金融市場を斬り込む「最近のボヤキ」は、ロイターやクイックなど金融プロが利用する金融媒体に毎日掲載され人気を博している名物コラムです。
本・雑誌内容詳細 ====================================================
デイリー・マネタリー・アフェアーズ 2026.05.29
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  本日のフィナンシャル・モニター   
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<国内モニター>

 **日経平均は前日比306円29銭安
  SGB大幅安で一時1100円超下落。中東情勢悪化懸念も逆風で反落。

 **日本3-5月原油輸入量は前年同期比47%減
  ナフサは58%減と中東依存リスク鮮明に。主要輸入国で減少率は最大。

 **高市政権が「つなぎ国債」検討へ
  骨太の方針に明記、財源不足で苦肉の策。市場理解が課題に。

 **政府・与党が食料品消費税「実質ゼロ」案検討
  1%へ減税後にその分を補助金で還元する案が浮上。

 **メガバンクがOPEN AI最新モデルへのアクセス権取得へ
  アンソロピックの「ミュトス」に匹敵、サイバー攻撃防御に活用。

 **トヨタ4月世界販売は前年同月比3.1%減
  生産は過去最高更新するも中東輸出が91.7%減と不振。次世代EVセ
  ダン開発中止、SUV型などに資源集中。

 **日本ペイントが塗料世界3位に買収提案
  世界首位のシャーウィン・ウィリアムズと共同で総額2兆円規模でアク
  ゾ・ノーベルに提示、アクゾは拒絶。

 **NGKが2030年度までに2500億円投資
  半導体製造基幹部品や高速通信向け製品の開発へ。EV関連事業縮小で軌
  道修正。

 **堀場製作所が排ガスPM自動計測装置を発売
  作業工数を9割削減、測定精度も向上。

 **ハンズ渋谷店跡地にヒューリックがホテル
  建物解体、インバウンド狙い2030年以降に開業見通し。

 <海外モニター>

 **S&P500は前日比43.31ポイント高
  米・イラン停戦延長期待。長期金利は4.46%へ低下、2年・10年利回り格
  差は44BPへ縮小。WTIは情報錯綜で乱高下。

 **米4月PCE物価指数は前年同月比3.8%上昇
  予想通りで上昇率は2023年5月以来の高水準に。コア指数は同3.3%上昇
  し伸びは0.1ポイント加速。

 **米1-3月期実質GDP改定値は年率1.6%増
  速報値から0.4ポイント下方修正。在庫投資と個人消費が下振れ。企業利
  益も0.9%増止まり。

 **米4月コア資本財受注は前月比1.1%減
  予想外の減少、AI支出が需要下支え出荷は0.4%増。

 **米4月新築住宅販売件数が前月比6.2%低下
  年率換算62万2000戸と失速。前年同月比では11.3%減。販売価格中央値
  は422,500ドルと前月比8.0%上昇。

 **米4月個人貯蓄率は前月比0.6ポイント低下
  2.6%と約4年ぶりの低水準。物価高に所得増が追いつかず消費息切れ
  懸念。

 **米新規失業保険申請は前週比5000件増
  215,000件と小幅増、レイオフは低水準維持。

 **ECBが4月会合議事要旨を公開
  複数参加者が「利上げ提案には反対せず」と発言。6月利上げは確実。

 **アンソロピックの企業価値評価額が9650億ドルに
  OPEN AIを初めて上回る。新規調達は650億ドル、評価額は2月の2.5倍
  に拡大。「ミュトス級」のAIを数週間で一般公開へ。

 **エクソンモービルがテキサス州へ本社移転
  株主訴訟や提案がしにくい経営側に有利な州に。

 <地政学モニター>

 **米軍がイラン軍事拠点・無人機を攻撃
  イランは米空軍基地に報復攻撃、クウェートにも弾道ミサイル発射。

 **米政権「対イラン停戦60日間延長で合意」
  その間に核問題を協議する「覚書」で実務者間合意、トランプ大統領
  は「数日間」熟考へ。

 **イスラエル軍がレバノン首都空爆
  ベイルート近郊への攻撃は約3週間ぶり。停戦は事実上崩壊。

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 現代金融の遠近法     停戦期待と長期金利━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
米国とイランの交渉実務者間において停戦を60日延長する案で合意したと報
じられている。あとはトランプ大統領の決裁待ちのようだが、停戦したい気分
と党内タカ派からのプレッシャーで板挟みになり、なかなか踏ん切りがつかな
い様子も伝えられている。4月以降、発言がコロコロ変わるのも結局は米国優位
での戦闘が続けられなくなったからだ。史上最悪と罵ったオバマ政権の対イラ
ン政策と殆ど同じ状況に嵌まり込んでおり、にっちもさっちもいかなくなった
醜態を世界に晒し続けている。これが本当の史上最悪である。

 ともあれ、いすれは妥協を含めた停戦へという市場の読みは間違ってはいな
いだろう。問題はエネルギー供給の正常化であり、以前から同業界が指摘して
いるようにこれを正確に読むことは難しい。ブレントやWTIが先行指標にならな
いことは既に書いた通りだ。気になるのはエネルギー危機の後遺症としての各
国の長期金利動向である。米10年債利回りはWTIに反応して低下しているが、こ
れはターム・プレミアムを正確に表していないという相場観は変わらない。景
気減速を先取りしたような動きだとも考えられるが、インフレと財政赤字拡大
を踏まえれば、いま長期債を買う動機は乏しい。それはどの国でも同じだろう。
 
 興味深い記事がFT紙に掲載されていた。今年に入ってユーロ圏ではユーロ以
外の通貨建てで国債を発行する国が増えているらしい。ドルやスイスフランに
加えて豪ドルや人民元などで資金調達を多様化している、という。それはECBが
国債の買い手でなくなったことを反映しているのかもしれないが、他地域での
投資家を開拓しておかないと今後の調達が安定しないという危機感の表れでも
あろう。世界的に債務は急速に拡大中である。その牽引役は米国政府だ。そん
なクラウディング・アウトが世界の長期金利を引き上げつつある、というのも
一つのニュー・ノーマルなのかもしれない。くわばら。
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【MAFS Daily Magazine】
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